朝、玄関を出た瞬間に、空気が肌にまとわりつく。 「今日も暑いなあ」と思う前に、まず体が反応する。くらっとして、呼吸が浅くなる。 出勤してすぐ、引き出しのポカリスエットゼリーを開けるのが最近のルーティンになった。非常用のつもりで置いていたのに、もう“毎朝の点滴”みたいな存在になっている。
昼間はまだ動いているからいい。 問題は夜だ。
エアコンを切ると、数分で汗が噴き出して目が覚める。 寝ているのか起きているのか分からないまま、タイマーをセットしてはまた起きて、またセットしては起きて…その繰り返しに疲れて、最近はもう一晩中つけっぱなしにしている。
まだ7月。 なのに、体はすでにフル稼働している。
更年期は終わったと思っていたけれど、熱がこもると肌がむずむずして、かゆみが出る。 保冷材を当てると一瞬だけ涼しくて、その一瞬のために体を少しずつ回転させながら「ここかな」「次はここかな」と冷やす場所を探す。 なんだか、体が忙しい。
夏は、ただ暑いだけじゃなくて、体のあちこちが“余計な仕事”を抱える季節だ。 汗をかく、熱を逃がす、かゆみを抑える、水分を補給する、眠りを維持する。 どれも自動でやってくれているはずなのに、今年はその自動運転が追いついていない気がする。
10月くらいまで暑さが続くと思うと気が遠くなるけれど、 とりあえず今日も、ポカリゼリーを飲んで、保冷材を握って、エアコンのリモコンを枕元に置いて、 “忙しい体”と一緒に夏を乗り切るしかない。

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