死別シングルマザーが就職活動を続ける中で、ひとつ助かったことがある。 それが、失業給付の延長だった。
職業訓練を受けている期間は、失業給付が延長される。 その制度を知ったとき、「神っ」と思わず心の中で叫んでしまったくらい。
生活の不安が少し和らぐだけで、人はこんなにも呼吸がしやすくなるのだなぁ。だって失業保険をもらえるだけでどれだけわが家が助かったか…。おまけに受講料も無料で給付というなの収入があるのだ。支払ったのはテキスト代と検定受験料だけ。至れり尽くせり。雇用保険、ありがたい。
訓練を終えて就職活動を始めたものの、現実はなかなか厳しかった。 年齢の壁、ブランクの壁、即戦力の壁。 応募フォームの生年月日欄を見るたびに、心の中でそっとため息がこぼれた。
でも、半年間の訓練期間中に失業給付をもらえたことが、私の心の支えになった。 本来なら“無職の期間”だったはずの時間を、生活が保障された状態で過ごせた。 大きく貯金を取り崩すこともなく、日々の暮らしを守ることができた。
「焦らなくていい」 「合わない仕事に飛びつかなくていい」 「次こそは、納得できる働き方を選んでいい」
その安心感は、思っていた以上に大きかった。
収入があるということは、精神的な余裕にもつながる。 収入がなかった頃は、焦って目の前に現れた求人に飛びついてしまっていた。 その結果、苦手な仕事にチャレンジすることになり、心にも体にもダメージが残った。
50代半ばでの就職活動は、若い頃とはまったく違う。 体力も、気力も、生活の事情も、背負っているものも違う。 だからこそ、少しでも心に余白があることが大切だった。
失業給付の延長は、ただの“お金”ではなかった。 私にとっては、 「もう少しだけ、自分のペースで未来を選んでいいよ」 という、静かな励ましだった。
訓練で学んだことを生かせる仕事に就きたい。 その気持ちは今も変わらない。 すぐに結果が出なくても、半年間の学び直しは確かに私の中に残っている。
そして、給付が続いている間に、私は少しずつ働き方を見直し、 「細く長く続けられる仕事」 を探すようになった。
この経験は、やがて 自分なりの働き方を整えていく話 へとつながっていく。

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