「仕事、決まったの?」
ご近所さんの何気ない一言に、胸の奥がざわついた。
働くって、なんだろう。
年齢の壁にぶつかりながらも、もう一度スキルを活かしたいと願う私の、静かな決意の記録です。
ご近所さんとのやりとりから始まる日常の一コマ
ご近所さんに仕事が決まった報告をした。
でもその後に続く“根掘り葉掘り”が、ちょっとしんどい。
「どんな仕事なの?」から始まり「私にも紹介して」という流れになる。
彼女もわかっているだろうに。
私が探している仕事が技術系だということに。
「職人系の仕事ですよ」と答えると「仕事できる人はいいわね」とチクリ。
過去にもこのやり取りを7~8年繰り返しているので、たぶん彼女の働きたいは社交辞令じゃないかと思っている。
切実に働きたいのならば、自分から動くと思うから。
技術職としてのこだわりと、働くという選択
私は、ただ「仕事があるからやる」という働き方はしたくない。
もちろん、生活のために働くのは当然だけれど、それでも自分のスキルを活かせる仕事を選びたいと思っている。
掃除や介護、調理といった仕事も立派だし、必要とされている。
でも、私は元々技術職で働いてきた。だからこそ、今もその経験を活かせる場所を探している。
「そんなにこだわらなくても」と言われることもある。
でも、こだわりじゃなくて、私にとっては“自分らしさ”を守るための選択にしたい。
年齢の壁と体力の限界
とはいえ、今回の就活は、今までになく苦戦している。
理由はおそらく「年齢制限」。
求人票には年齢制限のことを書いていないけれど、ハローワークを通して聞いてもらうと「もっと若い人がいい」といわれることもある。
とりあえず履歴書を送ってください」と言われて、送ったその翌日には「不採用」の通知が届く。届いたかどうかもわからないうちに。
その気持ちはわからなくもない。
私が雇用主でも若い人が欲しいと思う。
長く働いてもらいたいと思うし、若い人の方が頭がやわらかいと思うから。
次男の学費を稼がなければならないという現実。
近い将来、親の介護も射程距離に入ってきつつある。
自分のメンタルも考えてパートタイムでいいので細く長く働きたい。
切羽詰まった事情もあるけれど、ずっと胸の奥にしまってきた「働きたい」という気持ちを、今こそ解き放ちたい。
どうせ働くなら、自分のスキルを活かせる場所で、もう一度チャレンジしたい。
一度、手放したスキルと、やり直したいという気持ち
うちの夫は、「男が稼いで、女は家を守るもの」っていう、いわゆる昭和の考え方の人だった。
私が働こうとすると、「安月給で悪かったね」なんて、すねたように言うこともあって。
そのたびに、子どもたちに八つ当たりする姿を見て、「やっぱり私が働くのはよくないのかな」って思ってしまっていた。
転勤族だったから仕事を続けるのは難しかったし、気づけば家庭のことを優先する毎日。
でも、今になって思う。
あのとき手放したスキル、もったいなかったなぁって。
技術はある。でも、資格はない。
それでも、夫が亡くなって「私が働かなきゃ」と思ったとき、心のどこかでふっと湧いてきたのは、
「もう一度、やり直してみたい」っていう気持ちだった。
意地でも、スキルで働きたい
年齢の壁にぶつかるたび、「もういいかな」と思うこともある。
でも、やっぱり私は、自分のスキルを活かして働きたい。
それは意地かもしれない。
でも、これまで積み重ねてきた時間や経験を、簡単に手放したくない。
「もう年だから」と自分で線を引いてしまったら、そこで終わってしまう気がするから。
細く長く、無理なく、でも誇りを持って働き続けたい。
定年を過ぎても、自分のペースで働ける場所を見つけたい。
それが、今の私の“働く理由”。

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